カレンダー

06 | 2010/07 | 08
- - - - 1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 31

最新記事

月別アーカイブ

検索フォーム

RSSリンクの表示

リンク

ブロとも申請フォーム

QRコード

QRコード

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

縫い物「針あそび」針を手にする機会がほとんどない・・・春秋 八葉蓮華

 薄れていく風景のひとつに針仕事がある。縫い物のことだ。庶民の日常も描いた江戸期の喜多川歌麿は「針仕事」と題した作品も残した。現代は針を手にする機会がほとんどない女性を増やした

 福岡市南区に住むフリーライターの有吉岬さんも、若いころはそんな一人だった。学生時代には家庭科で浴衣やぞうきんを縫ってくる宿題があったが、祖母にやってもらっていたという

 針を持ったのは30代にさしかかるころだった。古本屋を任されたとき、手持ちぶさたの時間が増えたので何げなく針仕事を始めた。それからおよそ30年。職業は替わっても趣味の針は放さなかった

 パッチワーク、布絵、ポジャギ…。約300点の作品集が角川学芸出版から出版された。タイトルは「針あそび」。我流のあそびながら、評価も得た。伝記を読んでつくった布絵の連作「瞽(ご)女(ぜ)の旅」が家庭画報大賞に入選するなどした

 針あそびは「旅に似ている」と有吉さん。旅は、行き先を決めて時刻表などで見たいものや泊まりたいところを選ぶ。針あそびは、作りたいものを決めて布地や糸の具合などを吟味する。過程が似ていて、予期せぬ出会いが待っていたりもするそうだ

 作品の一部30点ほどが、福岡市中央区天神1丁目の商工中金1階ロビーに展示されている。8月6日まで(土日は休み)。あそびが紡ぐ世界の多彩さに驚かされる。針を持ちたくなる若い女性が増えるといい。

春秋 西日本新聞 2010年7月26日
創価学会 地球市民 planetary citizen 仏壇 八葉蓮華 hachiyorenge
スポンサーサイト

社会の保水力も低下中、社会の凝縮力、連帯感、共助の精神が弱く・・・春秋 八葉蓮華

 日本の降水量は世界平均の約2倍だ。降った雨の一部は、山間部では森、平野部では田畑などに蓄えられる。森や田には「保水力」がある

 森を削ったり、田を宅地に変えたりすることで日本は戦後の経済成長を加速させた。水害の増加がいわれて久しい。集中豪雨の増加ともう一つ、列島が兼ね備えていた保水力の低下も原因とされる

 社会にも保水力がある、とみるのは元警察庁長官の国松孝次さん。社会の保水力も低下中という。刑法犯が異常な増え方をした2003年に朝日新聞の夕刊コラム「窓」が紹介していた。切り抜きが手元にある

 「警察の責任を回避するつもりはないが」と断って、こう指摘していた。「森に保水力があるように、社会にも犯罪を抑え込んで外に出さない力がある。日本で強かったその力、社会の凝縮力、連帯感、共助の精神が弱くなった」

 近年は犯罪の質も変わった。国松さんの指摘をかみしめ直す。日本には隣近所との関係が濃い時代が長くあった。地域単位でも助け合った。幾層もの関係が、犯罪の芽を小さいうちに摘んで大事に至らせない役割も果たした

 失いつつあるものの大きさを、とくに幼児・児童のギャク待・サツ害事件を知るたびに思う。子どもは地域の宝でもある。「5歳の長女を洗濯機に…」「1歳児を木箱に…」。おぞましい事件が続く。社会の保水装置をつくり直さなければならない。地域力と人間力が問われる。

春秋 西日本新聞 2010年7月25日
創価学会 地球市民 planetary citizen 仏壇 八葉蓮華 hachiyorenge

25年前の夏休み、励まし合い支え合って、御巣鷹山と生きる・・・春秋 八葉蓮華

 夏休み。日記を初めて付け始めた子がいるだろう。観察日記も楽しい。アサガオやヘチマなどの観察日記は、日記を付ける子どもたちの成長と重ねて記憶される

 小学3年生の美谷島健君(東京)は学校の庭にあるヘチマの観察日記を付けた。種をまいた春から日記は始まっている。夏が来て〈7月18日 くきが70センチになった。まきひげが8つあった〉

 夏休み。〈ヘチマは120センチの長さになった。ぼうを立てても、どんどんのびるのでこまる。葉のちかくに小さなつぼみが…〉と書いたところで日記は終わる。日付は8月11日。1985(昭和60)年のことだった

 その夏、健君はプールで25メートル泳げた。ごほうびに12日から大阪の親類宅に1人で遊びに行くことになっていた。「ちびっこVIP」のワッペンを付けた健君を羽田空港の搭乗口で見送ったのが、母親の邦子さんが息子を見た最後になった

 美谷島邦子さんは遺族組織「8・12連絡会」の事務局長として励まし合い支え合ってきた。四半世紀をつづった「御巣鷹山と生きる 日航機墜落事故遺族の25年」(新潮社)がこのほど出版された

 「一人ひとりの力は小さいけれど、遺族には強い絆(きずな)があった」と振り返っている。「人は、ミスをするものだ。でも同じことを繰り返して欲しくない」の一心で闘ってもきた。25年前の夏に搭乗口で手を握った時の9歳の息子のぬくもりが今も残っているという。

春秋 西日本新聞 2010年7月24日
創価学会 地球市民 planetary citizen 仏壇 八葉蓮華 hachiyorenge

ファンサービス「実力のパ」観客動員数もパの伸びが目立つ・・・春秋 八葉蓮華

 プロ野球の景色が変わった。一昔前までは「人気のセ、実力のパ」と言われていた。同じ言い方を現在もする人は、いたとしても少数だろう

 今年のセ・パ交流戦(5―6月)は6位までをパ・リーグの6球団が占めた。「実力のパ」は変わらない。人気も、セ・リーグだけのものではなくなった。パの球場で閑古鳥が鳴いたのは今は昔

 象徴的な景色を一昨日までの3日間、福岡ソフトバンクホークスの球場で見ることができた。対西武ライオンズ戦は首位攻防ということもあってヤフードームは連日、大入り満員だった

 この3日間は年に一度の「鷹の祭典」だった。ファンサービスに一段と力が入った。今年は観客席が真っ赤に染まった。選手が着る期間限定ユニホームと同じ赤のレプリカが観客全員に配られた。合言葉は「ファンと一体に」。選手が燃えないはずがない

 ファンサービスではパの球団が総じて上を行く。慶大理工学部の鈴木秀男准教授が今年1月、ファンを対象に「ファンサービスは充実しているか」を調べた。満足度が高い上位6球団のうち5球団はパだった。観客動員数もパの伸びが目立つ

 「人気のパ」を先導してきたホークスは、ライオンズ戦を三つとも勝って7連勝で折り返し点を過ぎた。首位とは0・5ゲーム差。交流戦後は失速が続いた昨年までとは雰囲気が違う。人気も実力も、と言わせる完結編を、わが郷土の球団で秋に見たい。


春秋 西日本新聞 2010年7月23日
創価学会 地球市民 planetary citizen 仏壇 八葉蓮華 hachiyorenge

「涙は女の武器」ESP1をつくる遺伝子は人間にはない・・・春秋 八葉蓮華

 世界三大珍味の一つ、トリュフの採集には雌のブタも使われてきた。トリュフの独特の香りが、雄のブタの唾(だ)液(えき)に含まれるフェロモンの香りに似ているとか

 動物の体内から放出され、同種のほかの個体の行動や生理機能に影響を与える分泌物質をフェロモンと総称する。昆虫の性フェロモンがよく知られている。ファーブルの「昆虫記」にも出てくる

 哺乳(ほにゅう)類のフェロモンは、ブタやゾウなどのほかは確かなことは分かっていないようだ。人間はどうか。関心はそこに向く。「ヒトにもある」との研究結果が時々発表される。けれども詳しいことはまだ分かっていない

 哺乳類ではマウスにもフェロモンがあることが最近突き止められた。「雄が涙腺から出す物質に性フェロモンが含まれていた」という。東京大の東原和成教授らが英科学誌ネイチャーに発表した

 この性フェロモンは「ESP1」と呼ばれるタンパク質。東原教授らが5年前に発見し、さらに研究を進めてきた。ESP1を染み込ませた綿を雌にかがせたところ、雄を受け入れる態度をとる頻度が、通常の場合と比べておよそ5倍になった

 人間の世界では男も自然に涙を流した時代があったことが古い和歌からも知れる。現代日本は「涙は女の武器」と言う首相も生んだ。男の涙はどうか。関心はそこにも向くが…。ESP1をつくる遺伝子は人間にはないのでマウスと同じ効果は期待できないそうだ。

春秋 西日本新聞 2010年7月22日
創価学会 地球市民 planetary citizen 仏壇 八葉蓮華 hachiyorenge

着信ボイス「時代を変えないかんぜよ」よみがえらせたいひと言は・・・春秋 八葉蓮華

 スペインが勝ち進んだW杯期間中のNHK教育テレビ・スペイン語教室で、サッカーとは無関係ながら面白い話を知った。スペイン国王フアン・カルロス1世のことだ。話は3年前にさかのぼる

 南米チリで開かれた中南米諸国との首脳会議に国王も出席した。ベネズエラのチャベス大統領が、イラク戦争参戦を決めたスペインの前首相を激しく、執(しつ)拗(よう)に非難した。腹に据えかねて国王は言った。「黙らないか!」

 一喝にスペイン国民は留飲を下げた。携帯電話の着信ボイスとして商品化されるや約50万人が自分の携帯に取り込んだ。スペイン国内ではあちこちから「黙らないか!」が聞こえたという

 この話を知る数日前、ヒトラーの演説を着信ボイスに使った男のことを、ドイツ発の記事で知ったばかりだった。いろいろあるものだと思った。男は警察に拘束されている。ナチスにまつわる禁止行為に触れた

 演説の言葉は、ナチス時代に好まれた「ジークハイル(勝利万歳)」など。戦時中の日本には「ほしがりません勝つまでは」などのスローガンがあった。その種の言葉をよみがえらせてどうなるものでもない

 よみがえらせたいひと言は、日本の場合はもっと昔にある。坂本竜馬の「時代を変えないかんぜよ」の着信ボイスが何年か前に話題になった。写真から想像するモンタージュボイスだった。今なら大河ドラマの主役の声で、ということになるのだろう。

春秋 西日本新聞 2010年7月19日
創価学会 地球市民 planetary citizen 仏壇 八葉蓮華 hachiyorenge

感染確認からもうすぐ3カ月、口蹄疫問題が終息していない・・・春秋 八葉蓮華

 気象庁によると週末から全国的に晴れの日が増える。きのうはセミが鳴きだすのを聞いた。毎年聞くワシワシワシ…が多い。例年通りの本格的な夏がやって来る

 豪雨まじりの長雨にさらされたから、今年はとりわけ梅雨明けが待ち遠しかった。7月も半ばを過ぎ、子どもたちは来週から夏休みだ。海へ山へ、といつも通りの夏の風景が戻ってくるのだろう

 宮崎県民のことを思う。さあ夏だ、と気持ちをすぐに切り替えるのは難しそう。約21万頭をサツ処分した家畜伝染病・口(こう)蹄(てい)疫(えき)問題が終息していない。終息に向かってはいるが対応をめぐる農相と県知事の対立が続く

 「夏の甲子園」を目指す高校野球の宮崎県大会が始まった。感染禍の余波で「無観客試合」の措置が取られた。夏の太陽は戻っても夏の風物詩を代表する熱い応援が見られないのは寂しい。熱い戦いで憂さを晴らしてもらいたい

 ここに至る間、ホッとするニュースもあった。支援の輪が全国に広がった。宮崎に縁があるプロスポーツ選手や歌手らも加わった。宮崎を応援する企画が県外の百貨店でも見られた。ふるさと納税制度を利用した応援寄付金は1億円を超えた

 最初の感染確認からもうすぐ3カ月になる。この数日は民間の種牛のサツ処分をめぐって県と農家が苦渋の決断を迫られた。宮崎の苦悩はいつまで続くのか。梅雨明けの後は間をおかずに「暗雲明け」になるよう願わずにはいられない。

春秋 西日本新聞 2010年7月17日
創価学会 地球市民 planetary citizen 仏壇 八葉蓮華 hachiyorenge

「恩」が世の中をグルグル回っていく「恩送り」・・・春秋 八葉蓮華

 ちょっといい日本語、を見つけた。この春亡くなった作家井上ひさしさんの著作のなかにあった。前段が少し長くなりますが、お付き合いのほどを

 山形県で生まれた井上さんは、昭和24年に岩手県一関市に引っ越した。中学3年の春と夏をそこで暮らした。短期間ではあったが「一家、路頭に迷わず、なんとか生き続けることができた」と書いている

 ひさし少年も忘れられない個人的経験をした。書店でおばあさんの目を盗んで国語辞書を持ち出そうとして、見つかった。「あのね、そういうことばかりされると、わたしたち本屋はね、食べていけなくなるんですよ」

 店の庭に連れていかれ、まき割りをさせられた。まき割りを終えると、おばあさんは辞書をくれた。「働けば、こうして買えるのよ」。それだけではなかった。「労賃から辞書代を引いた残り」と言ってお金までくれた

 「井上ひさしと141人の仲間たちの作文教室」(新潮文庫)からひろった。14年前に一関で3日間開いた「作文教室」が収録されている。この教室は、かつてお世話になった一関の皆さんに何かお返しを、と思い立った

 井上さんは「恩返し」を一つ進めて「恩送り」と呼んだ。受けた恩を、その人に直接返すのではなく、別の人に返す。その人がさらに別の人にと〈「恩」が世の中をグルグル回っていく〉社会を思い描いた。「恩送り」は江戸時代は普通に使われていたそうだ。

春秋 西日本新聞 2010年7月16日
創価学会 地球市民 planetary citizen 仏壇 八葉蓮華 hachiyorenge

「江戸しぐさ」みんなが好き勝手に振る舞ったら、住みにくい・・・春秋 八葉蓮華

 ビルの窓から見下ろす街角は、色とりどりの傘が行き交い、雨に咲いた花のよう。そんな気分にさせる傘も、マナー次第で梅雨のうっとうしさを募らせるからご用心

 「周りを確認せずに傘の水滴を払う」(38%)のが、悪いマナーの典型とされた。インターネット調査会社マクロミルが行ったアンケート(複数回答)の結果だ。「すれ違う際、傘を傾けない」(32%)も多かった

 「傘かしげ」という言葉を思い出す。路地や歩道ですれ違うとき傘を外側にかしげ合うしぐさを指す。数年前に公共広告機構のマナー啓発ポスターにも採用された“江戸しぐさ”のひとつだ

 江戸しぐさには、雨の日でなくても、狭い道ではすれ違う側の肩を後ろへ引いてぶつからないようにする「肩引き」や、すれ違う際に柔らかい視線を交わす「会釈のまなざし」など、往来編だけでも多種多様。袖振り合うも多生の縁、を基本とする

 「『江戸しぐさ』完全理解」(越川禮子・林田明大共著、三五館)に詳しい。古里の遺産として学ぶ中学校が東京では珍しくない。江戸しぐさの精神を社員教育に取り入れる企業も全国的に増加中

 江戸は世界有数の過密都市だった。みんなが好き勝手に振る舞ったら、住みにくさでも世界有数になっていたろう。気持ちよく暮らせる知恵を共有した。過密都市を多く生んだ現代日本も、江戸に学べば、梅雨に限らず日常のうっとうしさが少しは晴れる。

春秋 西日本新聞 2010年7月14日
創価学会 地球市民 planetary citizen 仏壇 八葉蓮華 hachiyorenge

無駄遣いを削り、それで足りなければ消費税で・・・春秋 八葉蓮華

 消費税に触れたことが唐突なかたちで国民に伝わった。菅直人首相は民主党敗北の理由をそう語った。「事前の説明が不足していた」とも。首相就任直後の内閣支持率の急上昇で少し天(てん)狗(ぐ)になっていたのだろう

 前首相がへこませた支持率をV字回復させたのだから、鼻が高くなるのは無理もない。再び急降下するのも早かった。官房長官が「左うちわの選挙になると思ったが…」と語ったのは象徴的だった

 鼻高、うちわ、とくればいよいよ天狗の話に近づく。まんが日本昔ばなしなどで描かれる天狗は、鼻が高くて羽うちわを持っている。もう一つ山伏姿を加えれば立派な天狗が出来上がる

 菅氏は国民年金未納問題が報じられた2004年、四国巡礼に出た。首相就任時に小欄でも触れた。お遍路姿と山伏姿はどこかで通じる。などとこじつけ、無礼を顧みず天狗になぞらえて書き進めている

 参院選敗北の理由は首相自身の説明に尽きる。民主党はこれまで「無駄遣いを削り、それで足りなければ消費税で」と言ってきた。前段部分が結果的に軽んじられた。就任時のご祝儀人気に首相が鼻を高くしすぎたようだ

 巡礼を再開したい心境だろう。ちなみに八十八カ所のうち53番札所までは既に回っている。54番目は「延命寺」だ。政権の延命うんぬんはさておき、政権奪取時に党が掲げた公約を1番目から順に点検し直し、必要なら修復することから出直しは始まる。

春秋 西日本新聞 2010年7月13日
創価学会 地球市民 planetary citizen 仏壇 八葉蓮華 hachiyorenge

民主党が負けて「リーダーはぶれたらダメ」新たな混迷の始まり・・・春秋 八葉蓮華

 政界「2010年夏の陣」の参院選は、サッカーワールドカップ(W杯)と同時進行だった。大相撲の世界の大スキャンダルも含めた三つの同時進行劇といってもよかった

 W杯で活躍した日本代表への喝(かっ)采(さい)や、名古屋場所の生中継中止などに対する嘆息の前では、参院選への関心は途切れ途切れになりがちだった。名古屋場所初日およびW杯決勝戦と、ほぼ同時に投票が行われたのも巡り合わせというものか

 政治とカネの「改革」や財政「再建」も争点になった参院選は、一からの出直しを迫られた角界の危機と一部ダブって見えた。サッカー日本代表の選手と監督の一体感は、消費税をめぐる民主党内の不統一を際立たせた

 W杯はドイツの水族館にいるタコも有名にした。ドイツ代表の勝敗予想を7試合すべて的中させた。ついでに予想させられた決勝戦はスペインの優勝を予想していたが…。参院選の勝敗はというと、タコの出番を願うまでもなく世論調査が示す通りになった

 民主党が負けて自民党は勝った。みんなの党が新たな勢力になった。昨年夏の衆院選で民主党になびいた票の少なからぬ部分が1年足らずで離れていった。新たな混迷の始まりか

 サッカー日本代表の監督は戦いを振り返って「リーダーはぶれたらダメ」と語った。耳が痛い党首が率いる政党が、角界の出直しに倣ってふんどしを締め直さなければならない。そんなふうにも総括できる。

春秋 西日本新聞 2010年7月12日
創価学会 地球市民 planetary citizen 仏壇 八葉蓮華 hachiyorenge

子や孫の時代を考える、目先の党利党略をぶつけ合うのに忙しい・・・春秋 八葉蓮華

 「福沢諭吉、新渡戸稲造、もう1人は…」。明治以降で真に尊敬に値する人物を3人挙げよと言われたら、と小説家で社会教育家の下村湖人は、同じ佐賀県出身の田澤義(よし)鋪(はる)を挙げた

 今年は田澤の生誕125年。出身地・鹿島市の市民会館で今月24日に記念大会が開かれる、と本紙佐賀版が案内していた。「信念を貫いた生涯、毅(き)然(ぜん)たる清節。私は百代にわたって『この人を見よ』と言いたい」。湖人はそう書き残している

 最初は内務官僚だった田澤は、やがて社会教育家として青年教育に情熱を傾けた。政治家として選挙粛正に一身をささげた。併せて政治の理想を追求した。日本の現状を憂う講演中に倒れて逝った

 と書いていくと、思いは、国の新生を信じて逝った大勢の先人に及ぶ。19世紀を疾走した幕末の志士は泉下から20世紀の日本をどう見ただろう。20世紀の戦争で散った人に私たちは21世紀初頭の日本を自信を持って見せることができるだろうか

 言論の府・国会がけなし合う場に半ば変わって久しい。目先の党利党略をぶつけ合うのに忙しい、ように見える人たちもいる。半世紀後、1世紀後の日本を描ける政治家は、いるにしても少ない

 夢や理想を自分の言葉で、政策に包んで語れる人を選びたい。人と政策を大きく育ててくれそうな政党に1票を託そう。郷土の先人に思いを巡らせつつ子や孫の時代を考える。きょうは良識の府・参院選の投票日。

春秋 西日本新聞 2010年7月11日
創価学会 地球市民 planetary citizen 仏壇 八葉蓮華 hachiyorenge

祭りを縁取る掛け声は、夏はひときわ華やぐ・・・春秋 八葉蓮華

 博多祇園山笠の飾り山が目の前にある喫茶店での、東京から来た友人とのおしゃべりは自然に日本の祭りに向いた

 途中からは「祭りの掛け声」になった。今は何かと不景気な話が多いから、と友人が切り出したのがきっかけだった。「昔こんな歌があった。『景気をつけろ塩まいておくれ、ワッショイワッショイ…』。気分を変えるにはワッショイが一番だ」

 ワッショイは日本の祭りを代表する。「東京は?」と聞くと、みこしを担ぐ浅草三社祭などの掛け声は「ソイヤ」か「セイヤ」が多いという。戦後しばらくはワッショイだった、とか

 日本は四季折々の祭りを各地に生んだ。祭りを縁取る掛け声は、夏はひときわ華やぐ。友人は「エライヤッチャ、エライヤッチャ」の徳島・阿波踊りや「ラッセーラ、ラッセーラ」の青森ねぶたなどを挙げた

 九州にもいろいろある。「ヤッサヤレヤレ」の小倉祇園太鼓がもうすぐ始まる。一足先ににぎわう博多祇園山笠は、東京あたりでは「オッショイ」で語られることが多いらしい。10日から舁(か)き山が動きだすと「オイサッ」などに変わっていく

 新聞記事には「オイサ」「オイッサ」も出てくる。1トン余の山を舁く息は荒々しいから聞こえ方も一通りではない、と説明しておいた。違っていたらすみません。ともあれ友人が言うには、静から動へ移るのに合わせて掛け声も変わる祭りは、ほかには聞いたことがないそうだ。

春秋 西日本新聞 2010年7月10日
創価学会 地球市民 planetary citizen 仏壇 八葉蓮華 hachiyorenge

「ワースト議員特権コンテスト」市民感覚と乖離した非常識のたまもの・・・春秋 八葉蓮華

教育 Education 八葉蓮華 [創価学会 仏壇]春秋 西日本新聞 2010年7月9日

 地方議会の「ワースト議員特権コンテスト」が3年前に企画された。無所属の地方議員や市民らのグループが、「特権」をなくそうと全国から事例を募った

 大賞には東京都議会が選ばれた。議員1人に月60万円の政務調査費が支給されていた。「領収書不要」の太っ腹だった。“表彰状”には「市民感覚と乖(かい)離(り)した非常識のたまもの」と記されていた

 一度限りの企画だったのが惜しまれる。そんな使い道ありか、と思わせる政務調査費の事例がその後各地で報じられた。広島市議会には靴や服を買った議員がいた。東京都品川区議会には官能小説や推理小説を買った議員もいた

 政務調査費って何だろう。政策調査研究などの活動のために地方議会議員に支給される経費を指す。税金から充てられる。地方自治法改正により2001年度に制度化された。地方議会の重要性が高まったことに伴う

 この数日、複数の福岡県議会議員の昨年度の使途を各紙が競って報じている。以下、本紙から。「国会議員のパーティー券購入」「官能小説購入」「昼食に特上うな重」…。飲食代としての支出が多い。すし店、ふぐ料理店、イタリア料理店も

 福岡県議の支給額は月50万円。昨年度から全支出に領収書の添付が義務付けられた。先月末には「使わなかった計2千万円余を返還」の記事を見た。「支出を厳格にして、余ったら返す」税金の使い方のお手本かと思っていたのに。

春秋 西日本新聞 2010年7月9日
創価学会 地球市民 planetary citizen 仏壇 八葉蓮華 hachiyorenge

「昔々っていつごろ?」トラがたばこを吸っていたころの話だからねえ・・・春秋 八葉蓮華

 「昔々」で始まるおとぎ話が多い。「昔々っていつごろ?」と聞く子どももいる。答えるのは結構大変なんですよ、と図書館などで読み聞かせをしている人が話していた

 幼い子は大人に聞けば何でも分かると思っている。相手がお年寄りだと特にそうだ。小欄で昨年取り上げた「シルバー川柳」にこんなのがあった。〈その昔恐竜見たかと問う曾孫(ひまご)〉

 西洋の大人は日本より大変だ。「昔々」にあたる部分が「まだ動物が口を利いていた時に」などで始まるという。いにしえに題材を拾うことが多かった芥川竜之介が雑記風の読み物のなかで紹介していた

 東洋では韓国の人が大変だろう。「トラがたばこを吸っていたころ」で始まる昔話があるらしい。韓国通の同僚から聞いた。いろいろ調べてみると、「朝鮮の歴史と日本」(信太一郎著、明石書店)という本にも出ていた

 この本によると、隣国に伝わる話にはそもそもトラがよく出てくる。悪役ながら愛嬌(あいきょう)がある。そんな背景もあって、非現実的な昔話を聴かされた子が小難しい質問をしても「なにしろトラがたばこを吸っていたころの話だからねえ」で切り抜けることができる、とか

 朝鮮戦争開戦から60年が過ぎた。韓国の世論調査では開戦年を「知らない」大人が36%いる。そのことを子どもに聞かれて、「トラがたばこを吸っていたころの話だからねえ」と、けむにまく人が遠からず出てくるかもしれない。

春秋 西日本新聞 2010年7月8日
創価学会 地球市民 planetary citizen 仏壇 八葉蓮華 hachiyorenge

女性スパイ「ボンドガール」米欧メディアをにぎわせている・・・春秋 八葉蓮華

 映画「007」が世に出て半世紀が近い。シリーズ化されて話題をいろいろ提供してきた。英国のスパイ、ジェームズ・ボンドに絡む「ボンドガール」たちも、妖(よう)艶(えん)さなどで映画の人気を支えた

 ソ連・ロシアの女性スパイも登場した。第2作「ロシアより愛をこめて」(1963年)はシリーズを通して特に人気が高い。第10作「私を愛したスパイ」(77年)を思い出す人もいるだろう

 米連邦捜査局(FBI)がスパイ容疑で先日逮捕したロシア人10人の中に28歳の女性がいた。「ボンドガールのよう」と米欧メディアをにぎわせている。なるほど、と思わせる写真が日本の新聞にも載った

 ニューヨークのカフェでパソコンを使ってロシア当局者に報告したりしていたという。実業家として活動する傍ら、核弾頭開発計画などの情報を米政府職員らから収集していた疑いが持たれている

 英紙は「私を愛したスパイ」の見出しで報じた。ロンドンで知り合い結婚した英国人の元夫が登場する。女性の父親は旧ソ連国家保安委員会(KGB)の幹部だったらしい。女性はロンドンで優雅な社交生活を送っていた、との報道も

 核軍縮でも米ロ接近が進むなかでのスパイ団摘発には不可解さも漂う。接近を歓迎しない勢力が絡んでいるのか。そんな憶測も含めて関心は女性スパイに集まる。カギはロンドンにありそう。フィルムを巻き戻してボンドを登場させたいところだ。

春秋 西日本新聞 2010年7月6日
創価学会 地球市民 planetary citizen 仏壇 八葉蓮華 hachiyorenge

日本的ヒーロー「怪物伝説」オグリキャップ、艱難辛苦に魅せられる・・・春秋 八葉蓮華

 日本的ヒーローは、しばしば耐えに耐え、こらえにこらえたあと、ためた力を爆発させて物語の一編を完結させる

 分かりやすい例が昭和30年代にあった。力道山だ。外国人レスラーに途中までは一方的にいためつけられる。もうダメかと思わせる。耐えてこらえた末に伝家の宝刀・空手チョップをさく裂させた

 耐える時間が長ければ長いほど、状況がひっくり返ったときに観客が感じる快感は比類がない。スポーツの世界に限らない。耐える時間も事柄もぜんぜん違うが、時代劇・忠臣蔵の艱(かん)難(なん)辛苦に魅せられる構図にどこか通じるものがある

 古典的な快感のパターンをサッカーW杯で経験したばかりだ。日本代表の評判はさんざんだった。決勝トーナメントに進んで世界を驚かせた。耐えてこらえる時期があったから、快感はいっそう大きなものになった

 似た構図で語ることのできるヒーローが、競走馬の世界にもいた。オグリキャップだ。地方から中央に挑戦してエリートを次々になぎ倒した出世物語は、「怪物伝説」の半分にすぎない。最後の年は急に勝てなくなって、もうダメか、と思わせた

 引退レースとなったオールスター戦・有馬記念での予想を覆す勝利により、競馬の日本的ヒーロー物語は完結した。あれから20年になる。おととい、北海道の牧場で余生を終えた。競走馬にはつきものの脚部骨折が原因という。まだまだ走りたかったのだろうか。

春秋 西日本新聞 2010年7月5日
創価学会 地球市民 planetary citizen 仏壇 八葉蓮華 hachiyorenge

「いぬのおまわりさん」どんだけ頑張ればいいん ずっと頑張ってきたよ・・・春秋 八葉蓮華

 北九州市の大石真由美さんが携帯電話でつづったブログは「たとえキツくて 手が震えて時間かかっても」で始まっている。2008年2月24日のことだった

 第2子を身ごもっていた真由美さんは、その検査過程で悪性リンパ腫と診断された。おなかの中の小さな命が危険を知らせてくれたと思った。「だから命がけで産みたかった」。治療を受けながら出産することにした

 抗がん治療のつらさは想像を超えていた。不安、怖さと引き換えに得たものがあった。「もし再発したって 何回でも闘ってやるばい。だって守りたいモノがあるから。大切なまゆの家族。増えるしね☆」(3月20日)

 胎動を強めることでお母さんを応援した赤ちゃんは帝王切開で生まれた。「ママとパパを選んでくれて 生まれてくれて ありがとう」(6月23日)。真由美さんはその年の11月に亡くなった。24歳だった

 治療と出産を決意してからの自分との闘い、わが子への思いが詰まったブログは昨夏に「いぬのおまわりさん」(不知火書房)のタイトルで本になった。本をもとにテレビドラマがつくられた。あす午後9時から全国のTBS系列で放映される

 ブログの日付は9月19日が最後だった。「今日の検査でまた悪くなっとった どんだけ頑張ればいいん ずっと頑張ってきたよ いっぱい耐えたよ」。一つのことを願って耐えてきた。「家族一緒に おりたかっただけなんよ」

春秋 西日本新聞 2010年7月3日
創価学会 地球市民 planetary citizen 仏壇 八葉蓮華 hachiyorenge

それぞれの人生「戦後最大の労働問題」曲折を経て・・・春秋 八葉蓮華

 のちの首相が国会答弁で拝借して話題になった歌謡曲「人生いろいろ」が街に流れ始めたのは1987(昭和62)年のことだった

 「花金」(花の金曜日)が流行語になった年だ。「バブル景気」も新語として登場した。流行語・新語が映す世相からは遠く離れたところで、苦難の人生を歩み始めた人々もいた

 この年は国鉄分割民営化によりJRが発車している。その陰で国労組合員ら7千人以上がJRに採用されなかった。うち千人余は、移った先の国鉄清算事業団からも解雇され、多くが裁判で地位確認などを求めてきた

 中央労働委員会はJRに救済命令を出すなどした。JRは行政訴訟を起こして「JRに採用責任はない」との判決を得た。曲折を経てこのほど和解が成立した。事業団を継いだ鉄道建設・運輸施設整備支援機構が総額約200億円を支払う

 原告の大半は九州か北海道在住者だ。ここまでは土木作業などのアルバイトをして生活費に充ててきた。辛子めんたいこを売り歩いた人もいる。「戦後最大の労働問題」は解決金による和解で幕が引かれるが…

 JRで働くことを希望する人がいる。北海道の52歳の男性は言う。「鉄道員の制服姿を見たことがない家族に見せたい」。和解を拒んで訴訟を続ける人もいる。福岡県の48歳の男性は言う。「お金の問題ではない。元の職場を取り戻したいだけ」。それぞれの人生にはどんな続きが待つのだろう。

春秋 西日本新聞 2010年7月2日
創価学会 地球市民 planetary citizen 仏壇 八葉蓮華 hachiyorenge

全員が役割を果たし「サムライたち」逆境からはい上がってチームはひとつに・・・春秋 八葉蓮華

 深夜の日本列島はため息に包まれた。すぐに拍手に変わった。南半球の冬の国から送られてくる中継映像は、東洋の島国に熱い興奮を届けてくれた

 駒野選手は胸を張って帰ってきてほしい。彼の献身的なプレーがなければ決勝トーナメントに進むのは難しかった。うつむいて帰国しなければならない選手は一人もいない。全員が役割を果たしきった

 サッカー・ワールドカップ(W杯)南アフリカ大会で日本の「16強」を予想した専門家は少ない。ランキングが日本よりかなり上の国に2度勝って世界を驚かせた。強豪国の敗退が目立った中で日本は勝者の一員になった

 ピッチ上の11人と控えの選手、そして監督・スタッフらの一体感も際立った。チームがバラバラになって醜態をさらしたフランスの新聞は、日本代表の結束力を称賛した。「サムライたち」とも呼んでいた

 大会直前はどん底にあえいだチームを変えたのが、それまで批判を一身に浴びた岡田監督の決断だったことは示唆に富む。戦術を大きく変えた。落ちるところまで落ちて「ふっきれた」という。逆境からはい上がってチームはひとつになった

 列島を覆うモヤモヤも吹き払ってくれた。いっとき夢も見た。よくやった、ありがとう、と心から言える。PK戦で失敗した駒野選手にチームの誰もが駆け寄り、肩を抱いたりした映像が脳裏から消えそうにない。最後に一番いいものを見せてもらった。

春秋 西日本新聞 2010年7月1日
創価学会 地球市民 planetary citizen 仏壇 八葉蓮華 hachiyorenge

「ファーストネームで呼び合える信頼関係を」次々と別の首相が現れます・・・春秋 八葉蓮華

 1980年代、中曽根康弘氏とロナルド・レーガン氏は「ロン・ヤス」と呼び合った。90年代は橋本龍太郎氏とビル・クリントン氏の「ビル・リュウ」関係が続いた

 「ファーストネームで呼び合える信頼関係を」。日米の指導者はそう希望し合ってきた。2000年代のジョージ・ブッシュ氏は大変だった。政権の終わりのころに首相が次々と3回も代わった

 補佐官とブッシュ氏の会話。「ミスター・フクダは親しみにくく、口数が少ないようです」「彼は私の退任までにジョージと呼んでくれるだろうか」「ご安心ください。それまでには別の首相が現れます」(名越健郎著「ジョークで読む国際政治」新潮新書)

 ファーストネームで呼ばれたい、の気持ちは米国のほうが強い。日本は米国の言うことをよく聞く。「現金自動支払機」とも呼ばれた。そんな国の首相からファーストネームで、と言われて気分の悪かろうはずがない

 先週末からバラク・オバマ氏と首脳会談も行った菅直人氏は、鳩山由紀夫氏とは違った。就任直後から「バラク・ユキオ」と呼び合った前首相が、結局は両国関係を冷却させた経緯に何かを学んだのだろうか

 日米対等を描いた前首相の考え自体は間違っていなかった。進め方を間違えた。折しも日米同盟は半世紀を迎えた。ゆがみを直すのも関係の進化には欠かせない。ファーストネームうんぬんは、進化に踏み出してからでもいい。

春秋 西日本新聞 2010年6月29日
創価学会 地球市民 planetary citizen 仏壇 八葉蓮華 hachiyorenge

「1億円プレーヤー」W杯の決勝トーナメント進出で空気は変わる・・・春秋 八葉蓮華

 年間1億円を稼ぐ最初のプロ選手になりたい、野球の王貞治選手より先に…。そう思っていたという。競輪の中野浩一選手だ。1980(昭和55)年にその通りになった

 1億円という金額が庶民には夢のまた夢でしかなかった時代のことだった。ちなみに、夢を買える宝くじの1等当せん金が、前後賞を合わせて1億円に達したのはその9年後である

 「1億円プレーヤー」はスター選手の称号になっていく。プロ野球では87年の落合博満選手が第1号。89年には競馬の武豊騎手が大台に乗せた。そして2008年、ゴルフの石川遼選手が17歳で仲間入りしたのは記憶に新しい

 昭和の1億円と平成の1億円はおのずから違うが、自分の腕で稼ぐ人たちのドラマに大きな違いはない。1億円プレーヤーの一覧が時々雑誌などに載る。載っている人の数だけドラマがある

 金融庁は今年から上場企業を対象に、役員報酬から見た「経営の1億円プレーヤー」の公表を義務付けた。赤字なのに外国人役員4人が対象となった企業もある。外国人選手に頼った時代の日本のプロ野球を思い出させて、この種の話は胸を打たない

 話がそれた。サッカーで年俸が1億円以上の日本人選手は少ない。プロ野球に比べるとはるかに少ない。W杯の決勝トーナメント進出で空気は変わる。欧州のクラブが「日本人選手に熱い視線」と外電は伝える。これからさまざまなドラマが楽しめそう。

春秋 西日本新聞 2010年6月26日
創価学会 地球市民 planetary citizen 仏壇 八葉蓮華 hachiyorenge

風を受けさっそうと舞う若ツバメ見上ぐる空は汚れなき青・・・春秋 八葉蓮華

 福岡県宇美町にある福岡刑務所の古い廊下にはツバメが巣をいくつもかけていた。毎年やって来ては受刑者たちの心を和ませてきた

 〈燕(つばめ)来る仰げば空に母の顔〉。受刑者が詠んだ俳句だ。俳人の小原菁々子(せいせいし)さん(故人)が1990年に編んだ「福岡刑務所玄海句会句集」に残されている。〈刑廊をくゞりとびゆくつばくらめ〉

 刑務所には社会復帰を手助けする篤志面接委員がいる。小原さんもそうだった。福岡刑務所には絵画や簿記、教養、英会話などを指導する篤志面接委員がたくさんいる。ツバメの話は、その一人の小社OBから聞いた

 短歌にも詠まれている。〈懲(こ)りもせず今年も帰って来たのかとつばめに語る我の身哀(かな)しき〉。警察官OBの末房長明さん(福岡市文学賞受賞)が指導する最近の短歌会での作から拾った。〈風を受けさっそうと舞う若ツバメ見上ぐる空は汚れなき青〉

 福岡刑務所では改築工事が進行中。巣があるところは取り壊される。惜しむ声が誰からともなく聞かれた。季節が運ぶ励みの糧を失うのは寂しい。巣の主たちは今年は既に飛び去った。来年帰ってきても巣はもう…

 と思っていたら、先日、収容棟の新しい廊下に、新しい巣がかかっているのが見つかったそうだ。来年もきっとまたやってくる。職員も受刑者もホッとした。短歌会にはこんな作品も寄せられていた。〈夏空をつばめが往(ゆ)けば吾(われ)も翔(と)ぶこの生涯の涯(は)て見むとして〉

春秋 西日本新聞 2010年6月25日
創価学会 地球市民 planetary citizen 仏壇 八葉蓮華 hachiyorenge

 ホーム 


上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。